「ひと口サイズ」のメディアをつくろう。1記事の最適文字数とは?

ビジネスにおいて「筋がいい」とは何だろう。僕の答えは「自分だったらこうするのになあ」という素朴なインスピレーションに基づいた仕事だ。代理店時代に募らせた「なんでメディアはこうしないんだろう」をメディアで実行したら売上が5倍になり、ライターに「なんでこうやって書いてくれないんだろう」を自筆で試してみたら1記事あたりのアクション数が5倍になった。広告主とメディア、読者とメディアとの構造的な齟齬を発見した時、物事は大きく動く。

次の「自分だったら」はWebメディアのあり方そのものだ。いずれも国内ナンバーワンの「ママメディア」「お洒落女性メディア」「Webマーケメディア」の編集部にいる中で募った「自分だったらこんなメディアにするのになあ」のプロトタイプ、それがこのアトリエライフ通信である。

1記事あたりの最適な文字量って?

それは、単純な連立方程式を解けば判明する。
●平均的なWebメディアの1記事あたり読了時間=60-90秒
●人間が1分間に読める文字数=400文字

一方で、一般的なWebメディアの1記事あたり文字数は3,000文字。さて、一体誰に向けて記事を書いているんでしょうか。速読の達人か、あるいはAIでしょう。人に何かを本気で伝えたい時は400-600文字に込める。書き手はその技術を磨くべきです。

「ひと口サイズ」のメディアをつくろう

メディアの中にいると分かるが、仮にコンテンツが10,000本あるとして、トラフィックの柱になっているのはせいぜい100本(1%)だ。なのにメディアはひたすらGoogle向けのSEO記事生産にまい進する。メディアのいう「ユーザー」は、現状「読者」とイコールではないらしい。トラフィックも大事なのは分かるが、それ用に狙って100本を作ればよい。残りの99%は「読者」に向けて書くべきだ。100本の記事をメディアの大動脈にして、残り99%の細胞に血液を送りこめばよい。

アトリエライフ通信は、Googleのいうユーザーに向けてではなく「読者」に向けた600文字を基準とした「ひと口サイズのコンテンツ」によって構成する、人間の、人間による、人間のためのメディアである。

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