「いまを生きる」の再定義。Present moment(今この瞬間)を情味豊かに味わいつくす

世の中のあらゆる名言、名作、映画のメッセージをパラフレーズするなら、「いまを生きろ」という一言に集約できるだろう。禅の悟りの境地も「飯を食う時は、飯を食いなされ」ということらしい。これは簡単なようで、日夜当たり前に実践するのは非常に難しい。

今風の言葉でいえば「マインドフルネス」ということになるが、僕にはあまりこの言葉がしっくりこない。英米語圏の人は知らないが日本人的には「mind」のニュアンスに引っ張られて、心が満ちるようなイメージはするが、いまを生きる感じはしない。やはり言葉は、音の響きと意味が絶妙にマッチしていないと素敵じゃない(ex. ワンダフル!とかマーヴェラス!ファンタスティック!など)。

Present moment = 今この瞬間を、贈り物として捉える

じゃあどう言うねんというと、僕は「Present moment」という言葉を同じ意味で使っている。Present=今、moment=この瞬間。「今」といっても、「青春時代」のように数年タームではなく、「今この瞬間」に心が開かれている状態を明示する。

同時にPresent=贈り物のニュアンスもある。連綿と受け継がれていた命のリレーを受けて「今この瞬間」を味わうことができるのだなあ、と考えるとしみじみ感謝の心も湧いてくるというものだ。今この瞬間、瞬間、瞬間は全て、神と両親からの「贈り物」なのだ

Present momentは「いまを生きる」ことに感謝と歓喜をトッピングしてくれる捉えなおしの魔法の言葉だ。そして、このPresent momentの感性を獲得するためのゴールデン・キーが、毎日世界を再発見する感性「センスオブワンダー」と、アタマの中に酒蔵を持つ「Prepared Mind」を発動させることなのだ。

楽しい修行、はじまる。

禅の境地を極めるのだから、一朝一夕にはいかない。毎日の積み重ねなのだが、楽しくない修行は続かない。というわけで暮らしの発明家の私は、美味いつまみにビールを傾けながらじっくりと「Present moment」を味わうという修行法を編み出してしまった。ビールひとつでも惰性で飲んでいたりするし、修行がはかどりすぎてついつい飲み過ぎてしまうこともあったりと、なかなか難しい。さて、今夜も張り切って修行するぞ。

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