確かなことは何もないこの世の中に、ひとつだけ確かなこと。

田舎暮らしの楽しみのひとつに、地元食材を味わうというものがある。淡路島は漁業はもちろん農業や畜産も盛んなところで、食料自給率は200%を超えるという。近所のスーパー「SEAPA」の、入ってすぐ左奥に進んだ隠し場所のようなスペースに地元の野菜コーナーがある。島内だと「美菜恋恋市場」のとれとれ市場が最大規模ではあるが、ここも割とギッシリと並んで充実している。

地元農家の「遊びゴコロ」に触れる楽しみ

今の季節だと、袋一杯に詰め込まれたオクラや茄子が100円だ。農協を通さないので、半額ほどで新鮮な地元野菜が購入できる。何より素晴らしいのは、農家の遊びゴコロに触れられることだ。「作ってみました。食べてみて!」的なラベルが貼られた見たこともない野菜を料理してみるのはなかなかワクワクする体験だ。とりわけBBQで焼く「バナナピーマン」は絶品である。

先日は袋一杯に入ったバジルの葉が100円で置いてあったので、シソのかわりにかつおのたたきにつけ合わせてみた。バジルといえば乾燥して細かくなった状態のものしか知らなかったが、新鮮なバジルは香りも豊潤でかつおのたたきに非常によく合った。旬の時期しか並ばないので、ここに並んでいるうちはわが好物かつおのたたきの相棒としてレギュラー化させることにした。

確かなことは何もないこの世の中に、ひとつだけ確かなこと。

ここ1カ月ほどの私のアタマは「今夜、いかに茄子を食うか」という思考が半分以上を占めている。一昨日はコチジャンと甜面醤に日本酒、みりん、醤油でひき肉と一緒に炒めてみたがこれがテキメンに美味かった。思いついて→やってみて→即食べて→満足。確かなことなど何もないこの世の中で、料理だけは確実にやったぶんだけココロと腹を満たしてくれる。

ボラティリティだVUCAだと、その言葉自体が不透明でつかみどころがない世の中に僕らは生きている。だが、生きていく基本は食べることだ。ニンゲン以外の生き物は、一日じゅう食べるために活動している。なんだかんだ社会に文句を言ったり、「モチベーション」などという昭和には誰も気にしてなかったような概念のせいにしてみたり。文明のおかげで浮いた時間の使い方がわからずに、食いつぶしている。要するに暇なのだ。時間は食べものではない。まずは人生で最も身近なクリエイティブ=料理を楽しむ。これが全ての基本だ。「つくりおき」や「時短調理」なんて、「料理はめんどくさいもの」という誤った前提に立ったメディアの提案など、全部忘れてしまえばいい

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