人はなぜ勉強するのか?に対する、人生を変える回答。

昔から本を読むことが好きで、高校生の頃は漠然と「環境問題を解決する革命家になりたい」と考えていた。部活の野球ばかりで学校の勉強の方はちゃんとしたことはなかったが、誰かを動かす時に自分の話を聞いてもらうには「最低限」の学歴は必要だろうと考え、ある日思い立ってガリ勉をして関西学院大学の総合政策学部に入った。ここがちょうど新設で、グローバルな環境問題をテーマとした学部だったからだ。

「なぜ勉強するか?」についての恩師の一言

「脳みそに対するブランド」のために勉強して大学に入った私だったが、勉強自体に対しては依然「ガリ勉」「他の取り柄がない者ががんばるもの」といったネガティブなイメージを持っていた。2年生になった頃、そのキャンパスの中で自分が妙に気になる人たちが皆同じゼミに属していることに気づいた。そこで私も猛烈アピールをして3年生からそのゼミに入った。

ゼミの担当教官はグリーン教授といって、MITで人工知能(AI)を勉強した後ビジネスの世界に入り、40代で自分の本を執筆するために半分リタイア気分で関学出身の心理学者の奥さんと一緒に来日した人だ。私が人生で初めて会った国際基準の教養人といっていい。人工知能とは人間の脳のメカニズムをシステム的に捉えなおして、機械の中で同じ機能をオペレーションさせる研究だが、この人は一旦抽出した人工知能的なフレームを人間に最適用することで創造性を引き出すということをやっていた(と私は解釈している)。

ゼミに入ってすぐ「僕たちはなぜ勉強をするのでしょうか?」と素朴な疑問をぶつけた私に、グリーン教授はいつものように即答で「知識を現実に適用して、お前の人生を変えるためだ!(Apply knowledge to Change your LIFE!!)」と喝破した。その瞬間、この世界の見え方が変わった。

知識とは道具である。

それまで暗記をするダサい行為と捉えていた私の勉強観は一瞬で吹き飛んだ。知識とは暗記して問題をシコシコと解くためのものではなく、自分の人生を自分らしく切り拓いていくための「道具」だったのだ。続けてグリーン教授は言った「勉強のための勉強は下品だ。全てのインプットは、自分なりのアウトプットに変えなさい」。

その日から、勉強の仕方や本の読み方が変わった。明確なアウトプットを意識してインプットをするようになると、インプットの精度が圧倒的に上がる。そして得た知識を自分のアタマの中で組み合わせて、新たなアイデアとしてまとめて実行し、ひとつずつ人生を変えていく。勉強や知識についての大きな捉えなおしは、生きることそのものを捉えなおす体験でもあったのだ。

関学
公式Twitterをフォローして、最新情報をチェック!